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(更新)
2つの「景色」の変化
私たちの暮らしを支えるインフラ。今、伊賀・名張では「進化」と「惜別」、それぞれ異なる街の風景の変化が起きようとしています。
伊賀市と名張市を結ぶ大動脈、国道368号。朝晩の激しい渋滞に悩まされてきたこの道が、大きな一歩を踏み出します。
2025年12月25日(木)、伊賀市山出から岡波総合病院付近にかけての約780m区間が、いよいよ「4車線」として供用開始されます。
これまでは片側1車線のため、右折待ちの車両による滞留や自然渋滞が慢性化していましたが、4車線化によりスムーズな通行が可能に。特に名張方面から伊賀市中心部へ向かう通勤・通学の利便性が大幅に向上することが期待されています。
新病院の移転に伴い交通量が増加していたエリアだけに、救急車両の通行や通院の安全確保という意味でも、今回の開通は街にとって大きなプラスとなります。クリスマスに届く「道のリニューアル」というプレゼント。これからの人の流れがどう変わるのか注目です。
進化のニュースがある一方で、35年以上にわたり城下町の夜を彩ってきた風景が、今その役目を終えようとしています。

伊賀市上野中町の商店街。12月から順次撤去が始まったのは、1989年に設置された特徴的な街路灯です。
東西約200メートルにわたるこの区間の街路灯は、茶色の柱の先に2つの灯が吊るされた情緒あるデザイン。その側面には、上野天神祭に出る中町のだんじり「其神山・葵鉾(きしんざん・あおいぼこ)」の屋根を飾る『双葉葵』の紋章があしらわれていました。
夜になると灯る温かみのあるオレンジ色の光は、石畳を照らすだけでなく、祭りとともに歩む街の誇りをも照らしてきました。


長年親しまれてきた街路灯ですが、近年は根元からの腐食が深刻化していました。「すぐに倒れる心配はない」とのことですが、歩行者や車通りの多い商店街。万が一の事態を考え、安全なうちに撤去するという決断が下されました。
象徴的な光がなくなることで、夜間の防犯を心配する声も上がっています。現在は、各店舗の軒下灯の活用や、市による新たな防犯灯の設置など、暗くなった街の安全をどう守り、城下町の風情をどう維持していくかの議論が続いています。
歴史ある中町の景色が、形を変えてどう次世代に繋がっていくのか。慣れ親しんだ「オレンジ色の光」が消える寂しさを抱えつつ、私たちは街の新しい夜明けを見守っていく必要があります。
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